相続財産で注意すべき代表者借入金

2013年05月16日

中小企業では、代表者が会社に貸付を行っているケースがほとんどです。これらの多くは返済ができず、帳簿上そのままになっていますが、代表者が亡くなった場合、相続財産になってしまうため注意が必要です。

過去から蓄積されていた代表者借入金

相談されてきたお客様は、会社の決算書に残っている代表者借入金の処理について悩んでいました。
代表者借入金は、
・会社が苦しい時に、代表者やその家族が会社にお金を貸付
・給与や役員報酬の未払い
などのことを言います。
また、お客様が亡くなった場合の相続税の試算をしてみると、予想以上に相続税がかかってしまうことにも悩んでいらっしゃいました。

会社のお金と個人のお金が一緒になっている

中小企業では、会社の財布と代表者個人の財布が一緒になってしまっているケースが少なくありません。
また、会社経営が苦しいときに代表者が「貸付」として提供した資金に対し、会社が返済できておらず、貸付額が積もり積もっているというケースをしばしば見かけます。中には、貸している額がいくらになっているか認識すらしていないケースもあります。

こうした状態のまま代表者が亡くなり、予期せぬ相続財産の問題が起こって、代表者の親族も、会社も、戸惑ってしまうということがよくあります。

貸付金も立派な財産

会社に対する貸付金が返済されないまま代表者が亡くなった場合、その貸付金は代表者の親族が相続する「財産」として、亡くなった日の帳簿価額で評価します。この場合、代表者に返済するお金が会社にないとしても、代表者が残した「財産」となるので注意が必要です。
つまり、実際にお金がなくても、貸付金が残っているために、相続税がかかることがあるのです。

会社の決算を活用して減額することが可能です

代表者の貸付金を会社が返済できない状態が続く場合は、決算の際に対策を講じることが可能です。
実際に、お客様と話し合いを重ね、以下の処理を行いました。
・会社:代表者借入金の債務免除 
・代表者:会社貸付金の債権放棄
その結果
・会社:債務超過の圧縮等(決算書の改善)
・代表者:相続財産の圧縮
などの効果がありました。

会社が代表者へ返済することが困難な場合は、数年間の予定を組んで貸付金を減額してみてはいかがでしょうか。
これらはいずれも代表者が存命のうちに手続きをする必要があります。心当たりのある会社経営者様は、できるだけ早い時点で、この分野に精通した税理士にアドバイスを求めることをおすすめします

担当:吉田 知生

※事例につきましては、掲載時点での法令に則った内容となっております。

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