土地単位や土地利用の認識にずれはありませんか?

2014年08月28日

問題を残さず相続する為の知識として「土地の単位と土地利用」についてご説明します。

土地は「筆」と数えます

相続税申告の際、「土地はどれぐらいありますか?」と質問すると、「○○筆(ひつ)です」とご回答いただけるのは、土地の単位をご存知の方です。
「筆」は法律上の土地の単位。面積ではなく区画の数を表します。ほとんどの方は「自宅だけだから1つです」とか「自宅のほかに親戚が住んでいる家があるので2つです」などとなるわけです。

土地を相続する過程では、この「筆」という単位が重要です。法律上、登記簿に記載された1筆ごとに所有者がいて権利を主張することができるようになっているからです。
この時、相続に関わる皆様の土地の単位の理解と、実際(法律上)の土地の単位が違う場合に、問題が発生することが少なくありません。

1筆の土地に所有者の異なる2軒の家がある場合

たとえば、100坪くらいの土地に大き目の二世帯住宅が建っているとしましょう。
単純に見れば「自宅の土地が1つある」との理解ですね。しかし、登記簿では2筆の土地の上にまたがって自宅が建てられている場合も考えられます。
単位のずれだけであれば、さほど問題とはならないのですが、利用と単位にずれがある場合はいろいろな問題が発生することがあります。

先祖代々の大きな土地があり、その土地の上に兄弟2人がそれぞれ自宅を建てている場合は、1筆の土地の上に所有者の違う建物が2件建っている状況です。
1筆の土地なのに兄夫婦の家に利用している部分と弟夫婦の家に利用している部分2つが存在することになります。
この状態で兄が亡くなった場合、兄の奥様は自分の家が建っている部分はご主人の土地だと思っていますが、実は利用ごとに筆は分かれてはおらず兄弟の共有だったので、相続も共有部分の相続となるわけです。
さあ、大変です。
相続後も弟の合意がなければその土地を処分することができません。

土地は2筆、家も2軒だが、片方の家に越境がある場合

もう一つ、兄の自宅の土地の隣地が弟の土地で、弟の自宅がある例を考えましょう。
この土地も先祖代々の土地で、相続の際に兄と弟がそれぞれ取得しました。
筆は分かれており、家の所有も兄弟それぞれだったのですが、よく調べてみると弟の自宅建物が兄の土地にはみ出していたのです。
弟の自宅が越境している部分の土地は、兄の死後、奥様が処分しようとしても簡単にいかないケースが出てきます。

こうした問題は、親戚づきあいに心理的なしこりを残すことになりかねません。
あなたは土地の単位を把握していますか?
利用の状態の認識にずれがありませんか?
お心当たりのある方は、事が起こる前に対策を講じる必要があると思います。

担当:菅野 洋悦

※事例につきましては、掲載時点での法令に則った内容となっております。

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